2024年のMw 7.5能登半島地震は,150km以上にわたり複雑な形状をした断層系を破壊した.動的破壊シミュレーションを用いてこの地震で生じた多数断層の破壊の支配要因を物理的に明らかにすることは,地震の複雑性を理解し将来の地震像を評価するのに重要である.モデルは,本震前に得られていた地表活断層トレースと広域応力場の情報に基づいて構築し,断層形状の効果を分離するために摩擦特性による非一様性を除外し,事後的な摩擦パラメータの調整も排除した.シミュレーションにより地震時に地震計や合成開口レーダー等で… もっと読む